スコア
1-1
得点者:ペイショット
順位
11位
4勝5敗2分 勝ち点14
得点16失点14 得失点差+2
スタメン
前節のスタメンから変更点は1箇所。前節お休みだった植村洋斗が復帰して右SBでスタート。
5レーン理論
マリノスは4-1-2-3で各選手のプレイエリアやパスコースを確保する縦横の適度な距離感を持つ、5レーン理論に忠実なフォーメーション。
序盤はこの効果もあり、喜田あたりから斜め前の縦パスが入り、マリノスの攻撃の勢い出る。
アタッキングサードまで入ると3トップと2インサイドハーフが短いパス交換で磐田のDFラインを切り裂きにかかるが、磐田もいつものDFラインのコンパクトネスを崩さずに守る。
マリノスの喜田の1アンカーであるため、なんとかマリノスの攻撃を引っかけてボールを奪えると前線で待つジャーメインとペイショットのどちらかにはパスをつけることができる。これにより、マリノスの2次3次攻撃を受けないで済んでいた。
パスコースがあることもあるが、ジャーメインとペイショットのボールキープ力や2人での連携でパスワークで時間を作れていたのもチームを助けていた。
試合の中でアジャスト
また徐々に磐田もマリノスの攻撃にアジャストしていき、特に磐田の両SHが前に食いつき過ぎずに、4枚の2ラインのコンパクトネスを崩さないようにし始めたことで、序盤にあったマリノスの縦パスも減っていった。
一方の磐田も奪った後にパスワークで前に運び、高めの位置でサイドの選手がボールを持ってクロスを送るもマリノスの帰陣も早くDFラインに跳ね返されてしまい、効果的なクロス攻撃は繰り出せなかった。
終盤にアンデルソン・ロペスのヘッドなど際どいシーンはあったが、両チームそれほど決定機を作れないまま前半終了。
後半、マリノスはアタッキングサードまで入って攻撃する際にSBの選手がジャメやペイショットへのパスコースを消せる位置取りをして磐田がボールを奪った後にも前に繋がせずに奪い返して2次3次攻撃をしかけることができるようになる。
打開を図る両チーム
膠着状態を崩そうと両チーム選手交代。60分に松本と平川を下げて、西久保駿介と古川陽介を入れる。
結果、先制点を奪ったのはマリノス。アタッキングサードで分厚い攻撃を仕掛ける中、パスコースで右に左にと揺さぶる中で右の松原からクロス。ロペスが頭で合わせたところは川島が弾くが、ロペスが拾ってゴールを押し込む。
74分にヤン・マテウスが下がって水沼宏太が入る。先ほどの宮市のINと共にマリノスの攻撃の生命線となるWGのスタミナを補給する。
79分に鹿沼を下げて、ブルーノ・ジョゼを投入。植村がボランチに入り、ジョゼが右SHに入る。
しかし、体力的にキツくなってきたか、磐田は守備で跳ね返してもセカンドボールをマリノスに拾われる場面が目立ち、前になかなかボールを運べない。
展開としては厳しい状況で、このまま押し切られてしまうかと思ったが、83分に同点弾。
ペイショットがポストプレイで得たFKをショートで再開し、ジョゼが右サイド高い位置まで運ぶと、西久保に戻す。西久保がアーリークロスをゴール前に送るとペイショットがヘッドで決める。
両チーム勝ち点3を狙う
厳しい展開の中で同点弾を奪って息を吹き返した磐田は再び右サイドからパスが繋がりペナルティエリア直前でファウルを受けてゴール中央でFK。
88分に上原に代えて藤原健介を入れると藤原がこのFKを蹴るが、枠は捉えられず。
ここからはオープンな展開となり、両チームのゴール前でのシーンが増える。
マリノス水沼に右サイドを深く抉られてグラウンダーのクロスを送られて、逆サイドの宮市にシュートを許すが川島ブロック。さらにロペスが詰めるがここも川島が防いでがっちりボールを掴む。川島のスーパーセーブだった。
試合はこのまま1-1で試合終了。
価値あるドロー
試合展開を考えるとよく追いついたし、ここ数シーズン常に優勝争いをしていて、今季のACL決勝までコマを進めているマリノスに対し、アウェイでの勝ち点1は決して悪い結果ではない。
後半、押し込まれる状況はいつものような相手に持たせて構えて守る、ある意味想定内の守り方ではなく、揺さぶられつつロペスにボールを入れられて危険なシーンを作られていた。
この状況にならないよう、また、ここを打開できるようにするのは宿題もきちんと持ち帰りたい。
しかし、苦しい展開でも気持ちが折れずに守備を続けられているのはいい傾向だし、それを支えているのは少ないチャンスでもゴールを奪ってくれるジャーメインや今日のペイショットなど前線の選手への信頼感もあるだろう。
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