2024 J1 第10節 ジュビロ磐田vs町田ゼルビア/昨季の雪辱&貴重な首位撃破

サッカー
【ジュビロ磐田×町田ゼルビア|ハイライト】2024明治安田J1リーグ第10節|2024シーズン|Jリーグ

スコア

2-0

得点者:松原后、ジャーメイン良

順位

暫定9位  4勝1分5敗 勝ち点13

15得点13失点 得失点差+2

スタメン

前節との変更点は3箇所。左SBに開幕から出ずっぱりだった植村に代わって4試合ぶりのスタメン復帰松原后。藤川虎太郎に代えてペイショット。注目は今季初先発の鹿沼直生が藤原健介に代わって入る。

町田は昨シーズンJ2で戦ったが磐田は1分1敗と勝てなかった相手。球際に激しくボールを奪い、奪った後は縦にシンプルに繋いで攻めてくるのが町田のスタイルだが、このサッカーで現在J1首位に立っている。昨シーズンのリベンジとしても現在のリーグ戦で上位進出への足掛かりとするためにも勝ちたい試合。

予想通りのハイインテンシティゲーム

序盤は町田はいつも通りのサッカーを展開。全体の押し上げと庄司、ドレシュビッチの配球力で磐田陣内に押し込んで攻めてくる。しかし、今日は磐田もボールホルダーへのプレスを早く激しくかけて相手の自由を奪いにいく。

前半戦は激しい潰し合いが続き、長短のパスで攻める磐田は前線のペイショット、ジャメにつけるところで相手守備に合ってボールロスト。町田は磐田のゴール前でフィニッシュに仕掛けようとするあたりで奪われる形が続く。

鹿沼の起用は今日は球際の潰し合いが多くなることを想定してのことかもしれない。彼のスペースのケアやボールホルダーへのチェックが活きる展開が続く。

町田は磐田陣内半分くらいを過ぎるとスローインをロングスローでゴール前に送り込んでくる。この時はドレシュビッチや庄司も上がってきてほぼCKのような状況になるため、川島の仕事量が多くなる。

これら含めて、町田は低い位置からのビルドアップは捨てて、効率的にボールを磐田ゴール前に供給する戦いを披露。これが首位の戦い方か。自然と磐田陣内に押し込まれる展開が続くが、川島やグラッサ、西久保などのハイボール処理と中盤も絡んで集中した守備で町田の攻撃を跳ね返す。

テンションが落ちず根比べの試合が続く

前半は攻守のハイテンションが全く下がらないまま折り返しとなった。結局、両チーム共に相手には決定的なシーンを作らせなかった。特に磐田はグラッサの守備の技術力の高さ、町田は庄司とドレシュビッチの高い連携でのペイショットとジャメの封殺が見応えあった。

両チーム交代なしで後半開始。

このまま均衡が続くかと思ったが、後半開始早々に貴重な先制点を磐田が奪う。

ジャメめがけたロングボールのこぼれ球を松原が拾ってもう一度ジャメに縦パス。ジャメがドレシュビッチと入れ替わるように前を向くと右サイドから松本が中に入ってきてダイアゴナルに走り、庄司の裏を取るとそこにボールが繋がる。この試合初めて町田の2CBをかわしてゴール前に侵入。松本のシュートは町田のGK谷のセービングに合うが、またもこぼれ球を拾ったのは松原。松原はダイレクトでシュートを決めて見せる。

これだけ攻守のプレスの圧力が高い試合では自分のポジションを捨てて、ボールを受けに行くのは勇気がいるが、松本の素晴らしいチャレンジが町田の堅い守備を崩した。

この後は当然だが町田が同点弾を狙って磐田ゴールに更に圧力をかける。前半の町田はゴール前にグラウンダーのボールも織り交ぜていたが、後半は前線の選手の頭を狙う高いボールを増やしてきた。磐田の最終ラインは集中してハイボールの処理を続ける。

試合を分ける運命のイタズラ

60分に町田の選手交代。望月ヘンリー海輝と髙橋大悟が下がり、バスケス・バイロンと鈴木準弥が入る。

65分に試合が動く。磐田のCKの場面で上原の蹴ったボールをファーのグラッサがヘッド。ここでブロックに入った庄司の手に当たりPKを獲得。

同点を目指して攻勢をしかける町田に押される磐田だったが、わずかな反撃のチャンスでPKが生まれる運命のイタズラ。磐田のサポーター席はDAZN中継でもわかるくらいに湧いていた。一方で反撃を目指す町田には痛恨だったろう。

ジャーメインがキッカーを務めて、谷の逆をついて確実にゴール。これで今シーズン10試合目にして10得点。ジャメは現時点でのリーグ得点王にして、完全に磐田のエースストライカーに成長した。

PKの前に町田は更に2選手が交代。ナ・サンホと仙頭啓矢が下がり、ミッチェル・デュークと荒木駿太が入る。デュークも荒木もFW登録の選手。何としても得点をという黒田監督のメッセージが伝わる。

75分に磐田の選手交代。松原が小川大貴が入る。更に81分に体力的に辛そうだった松本を下げて、藤川虎太郎が入る。町田は83分に宇野を下げて安井拓也がIN。

試合開始からハイインテンシティが続いていたので、この時間帯になると疲労が見え始める選手、交代で入ってきてフレッシュな選手といて、組織的なプレスは両チームなかなかできなくなり、局地局地での勝負が増えてくる。

90分に磐田は平川が下がり、石田雅俊が今季初出場。

町田の猛反撃を耐える磐田

5人が交代している町田に対して、3人の選手交代で終えた磐田。守備のバランスがいいのでそれも考慮してか交代枠を使い切らなかった磐田だが、体力的な部分もあってか町田の攻勢をなかなか押し返せない。しかし、ゴール前で必死に身体を寄せて最後の最後で町田の選手に自由にシュートを打たせずに無失点で時計の針を進める。

ロスタイムは10分表示。

95分に左からのクロスでついにデュークにフリーでヘッドを許してしまう。しかし、ここは川島が指先でわずかに触ってコースを変えてポストに当てる。1点を与えてしまうと町田の勢いは更に強くなり、苦しい展開になるところだったので川島のこのプレイは非常に大きい。

このまま2-0で試合終了。苦しい苦しい100分を無失点で守り切って首位撃破。

貴重な首位撃破勝ち星

町田の激しく早い攻守に負けず、少ないチャンスを決め切っての勝利はチームに自信と勢いをつけられるので、最高の試合となった。まだシーズン早い段階でこういった勝利を掴めたのは大きい。長いシーズンでいかに前半で手応えを掴むかが最終順位に大きく影響を与える。まだ現時点では黒星の方が先行している状況なので、この勝利を巻き返しのきっかけにしたい。

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