2024 J1 第9節 アビスパ福岡vsジュビロ磐田/アウェイで貴重なドロー

サッカー

スコア

2-2

得点:ジャーメイン良(2)

順位

14位 3勝5敗1分 勝ち点10

13得点13失点 得失点差0

スタメン

CBでは伊藤に代わり森岡陸が入り、2トップの一角にペイショットではなく藤川虎太郎がスタメンに入る。伊藤は控えにも入っていないので、ケガかもしれない。藤川はシュートに持ち込む意識の高いプレーヤーなので、前節無得点に終わったチームの士気を上げる意味で得点に絡むプレイを期待したい。

堅い試合展開で幕開け

前節は名古屋の両サイドワイドに使う攻めに、磐田のコンパクトな守備が仇となり早い時間に失点してしまった。この宿題をどう対応してくるか。

福岡は名古屋と同じく3-4-2-1のフォーメーション。名古屋戦では大きなサイドチェンジで揺さぶられたが、福岡はサイドチェンジではなく1トップや2シャドーが中央で受けて、磐田の選手を引きつけたところでSBが外側を上がってきてサイドを攻略しようとする。これにより、前節ほど揺さぶられる場面はなく試合は両チームイーブンな展開で進む。

福岡は球際の守備が強く、中央からの地上戦での繋ぎは磐田はやや分が悪い。ジャメを狙ったロングボールやサイドで選手の立ち位置をこまめに変えたパスワークで磐田は前進を図る。

20分過ぎ頃から福岡がボールを握り始め、徐々に磐田陣内での時間が増えてくる。磐田は奪った後もパスが繋がらず、福岡に奪い返されて守備の時間が続く。しかし、磐田の中央の守備は安定しており、福岡の1トップ・ザヘディに前を向いてプレイさせない。

こう着状態を切り開いて磐田が先制

両チームシュートまでなかなか持っていけない硬い試合が続く中、先制点を奪ったのは磐田。29分にジャメのヘッドが決まる。福岡が全体的に押し込んだ状態から、グラッサがパスを繋ぎながら上がっていってカウンター気味攻め込む。グラッサが右サイドの松本昌也に繋ぎ、自身もゴール前へ。ジャメ、グラッサ、藤川がゴール前に入ったところを松本がファーにクロスを送るとジャメが外に走りながら上手く頭に合わせて得点を奪う。

外に広がりながらのヘッドなので合わせるのは簡単ではなかったが、逆にこれで福岡GK村上の届かない場所へボールを飛ばせた。

この後も展開は変わらず、磐田陣内で試合が展開され、福岡がボールを握るもののシュートまでは持っていけず、1-0で前半を折り返す。

後半は頭から福岡は重見を下げて紺野を入れる。

後半幸先の良い追加点

磐田は前半危険なシーンはほとんど作られなかったが、奪ったボールがなかなか繋がらず、押し込まれる時間が続いたのが気になる。

しかし、そんな心配をよそに磐田が追加点を奪う。46分、後半開始直後にグラッサのクリアボールをジャメが拾って藤原に落とす。藤原はアウトサイドで右サイドを駆け上がった松本に繋ぐ。サイドを深く侵入した松本は上がってきた藤原に下げて、藤原がクロスをファーに上げるとフリーで上がってきた平川がドンピシャヘッド。ここは村上がセーブするがこぼれ球を上がってきたジャメが押し込んでゴール。

福岡の出鼻を挫く追加点を奪えた磐田はこのまま試合をコントロールしたい。

57分に前島洋太が下がり、ウェリントンが入る。ウェリントンの2シャドーの左に入り、紺野が右のシャドーに入る。岩崎が左のWBとなる。攻撃時にウェリントンは中央に入りザヘディを孤立させないようにし、紺野が右サイドに開き、左サイドは岩崎が上がってくる。

試合展開が変わり福岡が圧力を強める

59分に1点を返される。左サイドから岩崎がクロスを送り、ウェリントンが頭で落とすとザヘディが拾ってシュート。ボールは藤原、グラッサの股下を抜けて川島も反応しきれなかった。

磐田の守備陣は人数的にも足りていたので悔しい失点。しかし、福岡としてはウェリントンの起用が早速当たり、一点差に詰め寄る。

この後も福岡はウェリントンとザヘディの高さを活かして滞空時間の長いボールを送り込んでくる。前半はザヘディがやや孤立気味だったため、守備の対処がしやすかったがウェリントンのサポートと紺野、岩崎の両サイド攻撃がジリジリと磐田を押し込んで行く。前半よりも深い位置まで押し込まれてしまう。

72分に磐田は藤川と藤原を下げて、ペイショットとレオ・ゴメスが入る。

77分、守備の立て直しが効かないまま同点ゴールを奪われる。一旦、福岡の攻撃を凌いで、マイボールにして一息ついた磐田。しかし、レオ・ゴメスのパスミスでザヘディにボールが渡ってしまう。そのまま攻め上がるとザヘディはキックフェイントでグラッサを交わしてシュート。川島も身体に当てるが勢いは殺し切れずにゴールに吸い込まれる。

両チーム勝ち点3を奪いに行く

81分に磐田は松本と平川を下げて、古川陽介と松原后を投入。84分に福岡は前を下げて北島祐ニが入る。磐田も福岡も勝ち点3を奪いに行く采配を振う。

磐田は左SBに松原、左SHに古川。植村は右SBに移り、西久保が右SHに上がる。

両チーム攻撃の圧力を強め、サイドを起点に勝ち越しゴールを狙う。

91分に松岡大起を下げて、金森健士が入る。

ペイショットやジャメが収めて攻めに移るもサイドの選手にうまくボールが渡らず、いい攻撃まで持っていけない。

試合はこのまま2-2で終了。

宿題は残るも貴重な勝ち点1

2点先行しながら勝ち切れなかったのは痛かったが、それでも後半苦しい展開の中でアウェイで勝ち点1を取ったことはポジティブに捉えたい。

後半、福岡がサイドからのクロスとウェリントンの高さを使い磐田の守備を揺さぶられたことで2失点。前節、名古屋戦の宿題だった両サイドを使った揺さぶりへの対策はうまくできなかった。コンパクトにまとまっての中央での守備は安定しているので、ここが今後もポイントになってくる。

また、攻めに行きたい時に古川や松原などのサイドで攻撃力のある選手を投入してもなかなか彼らにいい形でボールがつけられないこともしばらく課題として残っている。西久保も含めていい形でボールを持てば相手に脅威を与えられる武器なのでなんとか活かせる形をデザインしたい。

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