2024 J1 第8節 ジュビロ磐田vs名古屋グランパス/数的有利を活かせず三連勝を逃す

サッカー

スコア

0-1

得点者:-

順位

暫定12位

3勝5敗0分 勝ち点9

11得点11失点 得失点差0

前節の流れを組んだスタメン

U-23日本代表に召集された鈴木海音に代わり、ケガから復帰した伊藤槙人がスタメン。前節活躍した、ペイショットと西久保も引き続きスタメンを務める。伊藤槙人は開幕から第4節まではスタメンで出ていた選手なので、戦力ダウンはほぼない。

名古屋のスタメンはJリーグで実績十分の実力派が多く並ぶ顔触れ。永井謙佑、森島司、米本拓司、山中亮輔など能力の高い選手たちの力を出させないようにしたい。

序盤は名古屋の攻勢

名古屋は3-4-2-1の並びで最前線に永井謙佑を配置する。永井は上背の高さではなくスピードが特徴の選手なので、名古屋はロングボールを使った空中戦ではなく、地上戦を軸に攻めてくる。

名古屋の3バックに対して、ジャメとペイショットの2人のチェックでは抑えきれないので、山中、和泉の両WBにボールが入りやすい。

8分に試合が動く、名古屋の右サイドからサイドチェンジして倍井に繋ぐと、中にカットインしながらゴール中央にクロスを送る。ゴール前には名古屋の選手が2人入ってきていたことで、川島の判断に迷いが出て、結局ボールは誰も触らずにゴールに吸い込まれる。

ここ2試合をクリーンシートで抑えていた磐田の守備は4-4の2ラインが縦横コンパクトに維持出来ていたことが功を奏していた。しかし、この試合では名古屋の両WBが外側に大きく張り出すことで、このコンパクトが仇になりチェックが遅れて起点となっていた。

また、磐田のビルドアップ時に名古屋の前線3人が磐田の4バックにチェックをかけて、余裕を持って前へパスを出させない。逆サイドの磐田のSBを捨てれば、名古屋の前線3人は同時に磐田SBと2CBにチェックがかけられる。2列目は磐田も名古屋も4人いるので同数でマークにつけるし、最終ラインは名古屋は3バック、磐田は2トップなので数的有利。序盤は両チームのフォーメーションのミスマッチが名古屋に優勢に作用する展開となる。

また、磐田がボールをある程度保持して、名古屋陣内に運んだ後、名古屋の守備はアンカーのような位置に1人ポジションを取り、ペイショットやジャメが中央バイタルでパスを受けるスペースを消していた。これで磐田は攻撃の起点がなかなか作れない。

徐々に流れを引き寄せる磐田

しかし、25分過ぎ頃から徐々に磐田がボールを保持し始める。藤原、上原の2ボランチがこまめにポジションを変えて、ボールの受け手になったり、名古屋のマークを釣り出したりした名古屋の素早いチェックをかわしてボールを繋ぐ。これで名古屋の守備が前に寄ってきたところで2トップのマークが薄くなったらロングボールを放り込むなどで名古屋の前線からの守備に対抗し始める。

磐田が盛り返し始めたことで名古屋の選手も圧力を感じたのか42分に倍井がグラッサへ足裏を見せたスライディングをしてしまい1発レッドで退場。

前半はこのまま0-1で折り返す。

磐田は数的有利でまだ多くの時間プレイできるのでこれを活かして逆転できるか。

前半頭から松本昌也に代えて、古川陽介が入る。平川怜が右サイドに入り、古川は左サイドに入る。

後半は名古屋は守備時は5-3-1になり、ゴール前のスペースを消す。古川を投入したがボール回しを工夫しなければ、古川のドリブルスペースが作れない。また、攻撃への意識が強くなりすぎて、永井のロングカウンターを受けないように注意も必要。

名古屋は割り切った堅い守備が安定

名古屋の守備時の5バックをいかに崩すかがポイントだが、磐田は最終ラインやボランチの選手で左右にパス交換して揺さぶりをかけるが、名古屋の中盤の選手は交わせても、最終ラインはなかなか揺さぶれない。

60分に磐田側は森岡陸と藤川虎太郎が入る。伊藤槙人と藤原健介がOUT。平川がボランチに入り、右サイドに藤川が入る。

平川はボランチの役割になったとはいえ、攻撃時には前線の選手に近い位置に入り、名古屋の最終ラインに圧力をかける。これにより、磐田磐田のサイドの1番外側の選手への名古屋のマークが遅れ始める。そのため外側からクロスを入れることができるようになるが、やはり中央のマークは厳しく、シュートはなかなか打てない。

66分に名古屋は山中が下がり、内田宅哉が入る。67分に西久保が下がり、高畑が入る。左SBに高畑が入り、右SBに植村が移る。

サイドの選手が中の選手とワンツーするなどして名古屋の守備の外からシュートは打てるものの、ゴールの枠に飛ばせなかったり、名古屋の守備にブロックされる。名古屋も集中してシュートコースを消している。

終盤シュートが打てるようになるが

80分はうまくジャメがペナルティエリア内で受けて反転シュートを放つが惜しくもポストを叩く。

82分、磐田は平川が下がりブルーノ・ジョゼが入る。名古屋は永井と米本が下がり、パトリックと椎橋慧也が入る。

86分にペイショットのポストからの流れでペナルティエリアの横まで入り、藤川の低いクロスが逆サイドでフリーのブルーノまで繋がり無人のゴールにシュートするが寸前で戻った名古屋DFにかき出される。

90分に古川にボールが入ると高畑が追い越したところにボールが繋がりクロスを送ると逆サイドのブルーノが高い打点でヘッドを放つが惜しくも枠外。

93分に名古屋は森島が下がり、吉田温紀が入る。

このまま同点弾は奪えず試合終了。

数的有利を活かしきれず

前半の名古屋の攻勢に対処する前に失点してしまったのが致命傷になった。しかし、そこから流れを手繰り寄せて、相手に退場者を出させたと言ってもいいと思う。

まだシーズン序盤ということも踏まえると、決して失望するような内容ではなかった。数的有利ながら名古屋の守備を崩せなかったのは今後の宿題として活かしたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました