2024 J1 第6節 ジュビロ磐田vsアルビレックス新潟

サッカー

スタメンはプチサプライズ

今節は藤川虎太郎がトップ下で、藤原健介がボランチで今季初先発を飾る。前節、4-4-2でスタートしてある程度手ごたえを感じたので、同じ布陣で来るかと思ったが、プチサプライズ。

立ち上がり、両チーム共に非常にコンパクトに布陣を保ってプレイ。スペースの少ない中でもボールを繋いで前進して行く。両チーム、パスを繋ぐスタイルは似ているが、新潟の方がより細かく繋ぎ、磐田は長短のパスを織り交ぜて使う。GKのプレイチョイスも磐田は基本大きく蹴るが、新潟はGKからもショートパスでDFに繋ぐことが多い。

前半は一進一退で終了

両チーム、一進一退の展開が続くが、ゴール前でもう一歩いい形でボールが繋がらず、大きなチャンスが作れないまま時計の針が進む。

鈴木海音の前へのチェックの速さ、激しさは彼の特徴の一つだが、今日の新潟の攻撃の起点潰しに効果を発揮していた。これもあって30分過ぎ頃から比較的磐田が押し気味の展開で数本シュートを放つがスコアレスで前半終了。

後半は藤川を下げて、マテウス・ペイショットがIN。2トップにシステム変更。

後半は前半と比べて両チームの縦の距離が空いてスペースが生まれる。磐田は2トップのプレイエリアを確保しつつDFと中盤の2ラインはやはりコンパクトに保った結果であるが、磐田の2トップが攻守で前に圧力をかけるため、やや新潟の最終ラインが下げさせている部分もあるだろう。

後半は徐々に新潟が押し込み始める

後半の序盤はこの布陣でシンプルに繋いで前進するいつもの磐田の戦術でゴールに迫るが得点には至らず。

しかし、55分過ぎ頃から新潟がボランチも参加した厚みのある攻撃で押し込み始める。

60分に新潟の攻撃でバイタル中央から縦パスが入り、小見が巧みなワントラップから鋭いシュートを放つが川島が右手でビックセーブ。さらに64分にも右サイドやや角度のない位置からではあるが鋭いシュートを受けるがここも川島がセーブ。

磐田はこの布陣だと2ラインがGKと連携して守るため全体のラインが低めになる。さらに2トップがカウンターに備え高めの位置を取るので押し込まれる時間が増えるケースもある。ここを耐えてカウンターを放てるかがカギになる。

65分に藤原と平川が下がり、レオ・ゴメスと古川陽介が入る。

両チーム密度の高い攻防を繰り広げる中、74分に試合が動く。後方からのジャーメインに対するロングボールに新潟は遠藤とトーマス・デンが挟んで守備するが遠藤の手に当たりPKの判定。

遠藤としてはジャーメインに絶妙な形でボールが入りそうになったので、思いがけず手が出てしまったのかもしれない。また、ハンドの位置も微妙で足はペナルティエリアのギリギリ外にあったのでハンドが発生した位置もかなり際どかった。

ジャーメインがこのPKをきっちり決めて、待望の先取点。

次の得点が勝敗を大きく分ける

時間帯や試合展開的にこの後が両チーム重要になる。押し込む展開が続いていた新潟としては同点弾を奪えれば、そのままの勢いで試合をひっくり返せるかもしれないし、磐田は追加点を取れれば相手の勢いを削ぐことができる。

77分に押し込まれた中で新潟の右サイドからサイドチェンジのパスを送り、これを長谷川巧がダイレクトでシュートを合わせるが川島の中央に飛び、ガッチリキャッチ。

78分に磐田が追加点。ここもロングボールからペイショットが頭で落としたボールをジャーメインが右下にきっちり決めて新潟を突き放す。

81分に新潟は星、秋山裕紀が入る。磐田はロスタイムに松本昌也を下げてブルーノ・ジョゼが入り、Jリーグデビューを飾る。

この後は磐田の選手たちの動きは衰えず、クリーンシートで守り切って嬉しい今季2勝目を上げる。

強みが結果に繋がる

前節とちょうど逆の形になったような勝利。前節も鹿島と五分に近い試合をしていた中でハンドでPKを取られて、先行されたが、今回は五分の展開の中でPKを取って先行した。

ほんの僅かない所で勝敗が分かれるのがサッカーであり、J1でもある。この6試合、負けが先行しても挫けずに頑張ってきた甲斐があった。

また、ペイショットの落としからジャーメインが特典できたのも大きい。ペイショットの落としの精度は以前から高いものがあったが、それが武器になることが結果として証明できた。

ペイショットと交代した藤川も前半、得点には絡めなかったが、スペースのない中でもボールに絡んで磐田の攻撃を活性化させていた。

前半の磐田の布陣は相手に押し込まれにくいが、その分相手の守備にトップ下の選手が囲まれて、フィニッシュまで持って行くのに難易度が高い。一方、後半の布陣は多少、相手に押し込まれる場面も増えるが2トップが絡んでシンプルに押し上げて繋いでいくことで、フィニッシュに持ち込める可能性が増える。

前半はトップ下を置いて、じっくりと試合を進めて、後半は2トップで勝負するという流れが磐田の戦い方になってくるかもしれない。

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