スコア
0-1
順位
16位
1勝2敗0分：勝ち点3
得点5 失点7 得失点差-2
J1のプレス強度へのアジャスト
今節も入りはよく柏に支配されるようなことはなく、自分たちも攻撃をしかけつつの序盤になった。
昨年とは違い、早めにジャーメインへの長いボールもシンプルに使うようになっている。ジャーメインが裏抜けもポストも共に高い質を出せてるが故に取れる戦術。
また、後ろから繋ぐ場合にも柏の早いプレスにもうまくグループ戦術で対応してボールを運ぶ。
開幕戦の神戸相手には早いプレスに苦しむことが多かったが、前節川崎戦も経て徐々にJ1のプレス強度にアジャストしてきた。
拮抗した試合を動かしたのは柏
両チーム大きなチャンスは作れないものの、プレスの掛け合いはほぼ互角に展開していた試合だが、先制点は柏に奪われる。
サヴィオが蹴るCKを古賀太陽にヘッドで合わされたボールがジャーメインに当たってゴールに吸い込まれる。今シーズン、セットプレー時にゾーンで守る磐田だが、ストーン役はこの時、中村だったのかもしくはストーンを置いていないのか、ニアに入ってくるボールのケアができなかった。
先に相手に触られるといいところに飛ばされると処理がなかなか難しいので、セットプレーの守備の仕方は再検討が必要。
先手を取られた後も崩れることなく同じスピード感やコンパクトネスを保ちつつ、プレイを続けたが、やはり両チーム大きなチャンスはなく前半終了。
柏のプレスにかかり始める
後半は頭から山田に代えて、マテウス・ペイショットを投入。1トップにペイショットが入り、ジャーメインがトップ下に入る。
前半は山田が柏のコンパクトな守備の間で受けて、打開を図ったが柏のカバーもかなり早く崩しきれなかったので、ペイショットの身体の強さや高さでのポストワークで打開を図る。
柏の守備陣形は本当にコンパクトに維持するので中央を地上戦で崩していくのはかなり難しそう。その分、DF裏にスペースがあるので、裏抜けがポイントになるが、柏も折り込み済みで磐田のDFラインに早いプレスをかけ続けて精度の高いロングボールを蹴る余裕は与えない。
柏の前線からのプレスがより早くなったせいか、前半には少なかった磐田の低い位置からの繋ぎでミスが見られ始める。
低い位置で奪われて、危険なシーンを何度か作られるが、柏のフィニッシュの精度がいま一つで追加点は免れる。
反撃のカードを切る磐田
61分に磐田の選手交代。平川、松本を下げて古川陽介と藤川虎太郎が入り、より攻撃のギアを上げる。
ペイショットがポイントになって押し上げることができ、柏ゴールに迫ることができるが、柏の帰陣は早く、ゴール前スペースのない中での攻撃となるため、なかなかいい形のシュートは打てない。
柏は68分に小屋松と山本桜大、土屋巧が入る。
柏は終盤、磐田陣内でボールを回して時間を進める。リードを活かして、必ずしもゴールには迫れなくても磐田の守備陣を押し下げつつ、体力的に厳しくなる終盤、味方のゲームをマネジメントする。
75分に中村に代えて、レオ・ゴメスがIN。
80分、柏は木下康介と島村拓弥を投入。細谷と山田が下がる。
82分に柏のセットプレーでの決定機を川島が救う。サヴィオが蹴ったボールは最終的に川島の目の前で木下がシュートする形になるが川島が顔に当ててなんとかバーに当てる。
この川島のがんばりをなんとか勝ち点に繋げたいが、柏の牙城は崩せない。
86分、磐田は植村を下げて西久保駿介が入る。少ない時間で縦に仕掛けてクロスを送るが、ニアで柏の守備に引っかかってクリアされてしまう。ゴール前は混戦状態のため難易度は高いが、内側に落とすようなボールを上げたい。
試合はこのまま終了。
課題はあるも前進見える
全体を振り返ると柏レイソルが勝つべくして勝った印象。プレスの強度やデザイン、チームとして決められた戦術を試合を通じて徹底してできたことがスコアにきっちり反映された。
しかし、磐田も開幕戦の神戸との試合と比べれば、J1の早くて強いプレスに圧力を感じて何もさせてもらえない時間がかなり多かったが、この試合は少なくとも前半は五分にやれていた。柏が仕留めにきた後半の前半は神戸戦のようなプレスの圧力に負け始め、やがて柏がボールを繋いで時間を使い始めたことでプレスの圧力を受けるのではなく追いかける時間になっていった。前半を自信としつつも後半のプレスを回避する策が宿題になった。
また、攻撃についてはアタッキングサードでの山田の閃き頼みなところがあるため、これ以外の攻撃の形をいかに作るか。
途中交代で入ってくるペイショットは確実に前線でポイントにはなってくれているので、そこにいかにいい形でサポートできるか。J2時代ほど両SBが高い位置を取れる時間も少ないので、松原の突破力はクロスをなかなか使えていない。例えば、フベロ時代に少しやっていた上原を下げて3バック化して、両SBを押し上げる。サイドからクロスを入れられれば、ペイショットやジャーメインに空中戦で勝負させられる。
ストロングポイントを出すための作戦を立てて次節臨みたい。
コメント