【マッチレビュー】2023 J2第4節 大宮アルディージャvsジュビロ磐田

サッカー

スコア

0-1
得点者  –

順位:暫定13位
勝ち点:4(1勝1分け2敗)
得失点差:-1(総得点:5、総失点:6)

出場メンバー(採点)

GK:梶川裕嗣(5.5)
DF:鈴木雄斗(5.5)、中川創(6)、
   リカルド・グラッサ(6)、松原后(5.5)
ボランチ:遠藤保仁(5.5)、針谷岳晃(6)
OH:ジャーメイン良(5)、金子翔太(5)、
    ドゥドゥ(5)
CF:杉本健勇(5.5)

交代出場:
古川陽介(6)、後藤啓介(5)、松本昌也(5)、大津祐樹(-)、上原力也(-)

フォーメーション

前節からの入れ替えは負傷の伊藤槙人に代わって中川創が入ったのみ。ミッドウィークのルヴァンカップでマリノス相手にこれまで出番のなかったメンバーで負けはしたもののいい試合をした。その中から古川が入っている。

大宮には中野、新里、袴田、控えに志村と元ジュビロが複数いて負けられない試合。

磐田がゲームを支配

序盤は大宮は長めのボールを前線に入れる。磐田は前からのプレスがいい形でかかっていて、大宮は思い通りのプレイはできない。

今節も針谷のキープ力、展開力を中心にした地上からのビルドアップと杉本めがけた長めのボールを送って金子ら2列目のセカンドボール回収で前進していく。

11分に遠藤のミドルレンジのフライパスを杉本が頭で金子に落として、金子からリターンをもらって前向きで杉本がシュートを打ったシーンは昨年の加入後から最もいい形のコンビネーションで杉本がシュートを打てた場面ではないだろうか。

序盤は磐田がやりたいサッカーを展開する時間が続く。

今日の試合は磐田の前からのプレスが早く、大宮は仮に奪えても前に運ぶプレイにミスが出て、ボールを回収されてしまう。

この前線からのプレスは今シーズンの中でもかなり意識されているように見え、今日のチームとしてのテーマだったかもしれない。

大宮GK笠原がスーパーセーブ連発

36分に前線からのプレスが剥がされて磐田ゴール前まで運ばれるシーンができる。
ドゥドゥが左サイドから中央の金子に浮き玉を渡すが、トラップしたところを奪われる。金子はそのまますぐに切り替えてボール奪取に向かうが、縦の選手へのコースが切れておらずドゥドゥも同じようにパスコースを切れないまま寄せたことで、パスでかわされる。そのまま小島がグラッサを背負ったアンジェロッティとワンツーで抜け出してゴール前まで迫って行った。

ここはなんとか最終ラインが大宮の攻撃を遅らせることができて、全体の帰陣が間に合い、ことなきを得た。前線からのプレスが連続で剥がされると危険なシーンになるという例。

磐田の全体の帰陣と大宮の押し上げにより、前半の残り時間は大宮がやや押し返すことになる。

一つのプレイで流れは変わり得るので、いい流れの時にも頭を休めず、プレスはコースを切りながら寄せることを意識したい。

決定機と言えるシーンが4回(11分の杉本、14分のCKの流れからのドゥドゥ、29分の金子、46分の金子)はあったので、このいずれかを決めたかった。 うち3本は大宮GK笠原のスーパーセーブに合ったので、笠原を褒めるしかない。

後半も磐田が優勢で進む

後半は両チーム交代なく開始。

後半、大宮は杉本の周辺スペースをゾーンで守る意識を強める。このため、磐田の前線の選手のパスがプレッシャーによりミスが出てくる。五分五分の展開で後半は始まる。

60分に中野に代わって、33室井彗佑が入る。

磐田も63分、杉本とジャーメインを下げて、後藤啓介と古川陽介が入る。古川は今季リーグ戦初出場。ドゥドゥが2列目の右に移って、古川が左入る。

古川が入ることで左サイドでタメができるようになり、磐田の攻撃が活性化。古川はパスで味方を使うこともできるし、ドリブルで中に切れ込むこともできるので、相手も守りにくい。

圧倒的に大宮を押し込めるがゴールまでには至らない。

72分に大宮の選手交代。柴山と栗本がアウトして、泉澤仁と大山啓輔がイン。泉澤は2015年に磐田がJ2で昇格争いした時の大宮で猛威を振るっていた選手。

78分に足が攣っていたドゥドゥを下げて松本昌也が入る。

80分に今日5度目の決定機。遠藤のCKがドンピシャでグラッサの頭に合ってヘディング。しかし、ここも笠原のセーブに合う。今日の笠原は神がかってる。

82分に高柳を下げて、河田篤秀を入れる。

試合の妙・中川の退場

両チーム疲労もあってか連動性のあるプレスはかけられず、ややオープンな展開。

84分に金子と針谷を下げて、大津祐樹と上原力也が入る。

90分にロングボールの追いかけっこになり、河田が抜け出そうとしたところを中川が引き倒してしまい、ドグソで1発レッド。

中川は今日の試合、空中戦でほぼ競り勝ち、ビルドアップにも的確なボールを繋いでいた。全体的にはいい出来だった。ドグソのシーンも抜け出されたらスペースのある中でGKで1対1だったので、ファウルしてなければ決められていたかもしれない。

93分にこの退場が試合の妙となった。大宮の左サイドのスローインからファーサイドへのクロスを送ると袴田が中央に折り返す。これをアンジェロッティが合わせてゴール。

ゴール前でわずかにマーキングがズレて折り返した袴田とゴールを決めたアンジェロッティを捕まえられなかった。

大宮にとっては前半に中野誠也が抜け出してGKと1対1になったシーン以来この試合2度目の決定機をものにして決勝ゴール。

試合全体で見ると磐田が優勢に進めた時間がほとんどだったが、最後の最後にチャンスを決められてしまった。

下を向かないメンタルを

試合には負けたものの、内容的には非常によかったので、これで下を向く必要はない。これで気落ちして、消極的になって、今できているポジティブなプレイが出来なくなっていくのが1番よくない。

こういった結果にもブレることなく自信を持ち続けることが今日の試合でもらった宿題だろう。

次節はJ2初の静岡ダービー。戦力的には間違いなくJ2で最強クラスの相手に勝って自信をつけたい。

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