【マッチレビュー】カタールW杯 グループE 第2節 日本vsコスタリカ

サッカー

フォーメーション

日本は前回のドイツ戦からスタメンを5人入れ替えた。前田、久保、伊東、田中、酒井に代わって、上田、相馬、堂安、守田、山根が入る。

短期決戦のW杯、かつ日本はW杯では格上と対戦がほとんどで毎試合フルパワーでのプレイが必要になる。その分、消耗があることを考えるとターンオーバー気味で選手を入れ替えられるのは非常に大きい。

コスタリカは守備時に5バックとその前に中盤が4人並んでブロックを作る。この5-4のブロックはなかなかスペースが開かず、守備力が高い。

その分、奪った後の攻撃にかかるには少ない人数での打開が必要なので、奪われた後に守備の切り替えを早くして、チェックに入れば回収しやすいはず。

前半からボール支配は日本

実際に前半から日本がボールを保持する時間が長く、コスタリカが守備で構える時間が多くなる。

鎌田がボールを持ってバイタル付近で前を向けるケースが多かったが、上田ら周囲の選手がコスタリカの5バックのマークを外しきれず、フィニッシュに繋がるプレイがなかなかでない。

コスタリカとしては日本を誘い出して、カウンターを狙うのがプランだろう。日本はそれを警戒してか、あまり形を崩し過ぎて攻め込むようなトライはしない。その分、相手の守備も撹乱しにくく、じりじりする展開が続く。

36分が危険な奪われ方。日本の選手全体が押し上げて攻め込む中で、遠藤がボールを持っていたところでボールを奪われ、コスタリカのカウンター発動。ここは上田の戻りでキャンベルを潰して事なきを得た。

日本は3バックに変更

38分頃に日本は3-4-3のような形に変える。ドイツ戦でドイツが3バック気味で試合を進めるのに対して同様の形で守備時の相手へのチェックを明確にしたが、今日のコスタリカも同様の形に守備時のはめ込みやすい形に変える。

3バックは長友、吉田、板倉、右サイドは山根、左サイドは相馬、2列目の左に鎌田、右に堂安に変更。

これで守備時のバランスは良くなったものの、攻撃時は相手のマークにハマってしまうので、形を崩さないと攻撃がよりやりにくくなってしまった印象。

攻めるために形を崩すとカウンター時のリスクが高まる。そこまで、危険なシーンを作られているわけではないが、判断の難しいゲームになっている。

このままで進むとスコアレスドローや試合終盤のコスタリカの奇襲に晒される可能性もある。終盤の失点は立て直しが効かないので、こちらが先に動いて先取点を取りに行くべきか。

このままスコアレスで前半終了。森保監督は後半どういうプランをチームに授けるか。

後半、頭から仕掛ける日本

後半は長友と上田を下げて、浅野拓磨と伊藤洋輝が入る。引き続き、3バックを継続する。

後半立ち上がりから、日本が攻撃に転じる。形を崩すというより、守備時の圧力を強めて、奪った後に浅野のスピードを活かして速攻をかける。

左サイドでは3バックとはいえ伊藤が攻撃時に高い位置に上がって、相馬をサポートしつつ彼を押し出してDFの裏を狙わせる。伊藤が上がる時は遠藤が下がって3バックを維持する。攻撃時に取るリスクとその手当のバランス取りながら1点を取りに行く。

相馬や山根が高い位置に上がると中央のスペースも徐々生まれて、中央の縦パスも入るようになってくる。

前半とは違って、コスタリカを慌てさせるような場面が多くなっていて日本のよい時間が続く。

61分に山根を下げて、三苫薫がIN。相馬が右サイドに回り、三苫が左サイドに入る。

三苫のドリブルで勝負をさせたいが、コスタリカも三苫が持つと2人が寄せてきてケアする。

66分、堂安を下げて、伊東純也が入る。伊東はそのまま、堂安の位置に入る。

コスタリカの守備陣もスタミナが厳しくなってきたせいか、中盤にスペースができてきてオープンな展開になってくる。

あまりにも痛い失点

オープンな展開の中で80分に痛恨の失点。
徐々にボールを持ち運んできたコスタリカに対して守備時にボールを奪えたと思ったところ、吉田が浮かすパスを守田に出すが、うまく収まらず、相手に奪われてしまう。

守田がここで身体を投げ出してクリアしようとしたため、ボールを奪ったアギレラに入れ替わられ瞬間的にバイタルエリアで日本が数的不利になってしまう(吉田、板倉vsアギレラ、ベネット、フレール)。


ここで、アギレラの正面の守備に吉田が入ったことで、フリーになったフレールに繋がれ、ファーサイドに決められてしまう。

失点直後、82分に相馬を下げて、南野拓実が入る。

失点したことによる焦りとスタメンから出ている選手の疲労も出てきてパスワークのプレイ精度も微妙に落ちてくる。

43分、ようやく三苫が1対1で仕掛けるシーンができて左サイドを突破。中に折り返してシュートチャンスが生まれるがここもナバスがボールを収める。

この後、果敢に攻めるもコスタリカの守備を破ることはできず。

このままロスタイムの6分間も守りきられ、痛い敗戦。

試練の第3戦へ

この後のドイツvsスペインの試合結果にもよって多少条件が変わるが、第3戦はスペイン相手に勝ち点を取ることが必要になりそう。

スペインはコスタリカに7-0解消しており、チームの出来は良いようだ。

ベスト8へのチャレンジ権を獲得するため、試練の第3戦を突破してほしい。

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