【マッチレビュー】J1第33節 ガンバ大阪vsジュビロ磐田 

サッカー

スコア

0-2
得点者  –

順位:18位
勝ち点:29(6勝11分け16敗)
得失点差:-25(総得点:30、総失点:55)

出場メンバー(採点)

GK:三浦龍騎(5.5)
DF:森岡陸(5.0)、伊藤槙人(5.5)、
       山本義道(5.5)
ボランチ:山本康裕(5.0)、遠藤保仁(5.5)
WB:鈴木雄斗(5.5)、松本昌也(5.5)
OH:ジャーメイン良(6.0)、山田大記(5.0)
CF:杉本健勇(5.0)

交代出場:
大井健太郎(4.5)、大津祐樹(5.0)、
金子翔太(5.0)、松原后(5.0)、古川陽介(6.0)

フォーメーション

磐田のスタメンは前の試合からの変更点は2箇所。シャドーの位置に金子翔太に代わってジャーメインが入り、ボランチに上原力也に代わって遠藤保仁がスタメンを務める。

ジャーメイン、遠藤共に前節は後半から入って、同点ゴールに貢献しており、いい流れをそのまま持ち込みたい。

序盤は磐田がいい入り

磐田は序盤から鹿島戦のようにサイドチェンジをうまく使い攻めていく、今日もいい距離感でお互いがサポートし合っていい入りになった。

11分にまずはいい形でシュートまでいく。降りてきた杉本に縦パスが入り入れ替わる形で右サイド縦に抜けた山田にスルーパスを杉本が通す。これで全体を押し上げて、サイドチェンジ後に松本から縦抜けしたジャーメインと繋ぎ、ジャーメインからのクロスを杉本が中央でヘッド。

やや戻りながらのヘッドになったため、いいシュートは打てなかったが、崩しの形はよかった。

ガンバは中盤4人から2トップに縦パスもしくは斜めのパスを入れることで攻撃のスイッチが入る。ペレイラ、宇佐美共に時間もスペースもない中でもボールをキープして展開できるので、この2人へのパス供給をいかに断つかがポイントになる。

また、磐田のWBが上がった後にボールを奪われるとガンバの両ワイドの小野瀬とアラーノにサイドの高いスペースを使われるのも注意したい。

とはいえ、磐田の攻撃の生命線は両WBへのサイドチェンジとフィニッシュへの絡みなので、守備のために下がり続けるわけにはいかない。ボランチと3バックのスペースカバーで耐えたい。

30分頃までは両チーム自分たちの狙ったボール回しで相手ゴールまで迫るシーンを何度か作る。どちらのペースでもないややオープンとも言える展開。どちらが先に流れを掴むか。

前半は最大のピンチ

ある程度、両チーム相手のボール回しを捕まえ始め、フィニッシュのシーンは徐々に減ってくる。

ガンバは地上戦以外にもロングボールでペレイラを狙い、落としからの攻撃も試みる。ペレイラは空中戦も強く落としもうまいが、ここも何とか落としたところのチェックで磐田は大きな崩しは許さず。

しかし、40分過ぎに最終ラインのパス回しの中でプレッシャーをかけられて、森岡のところでミスが起きてパスカットされ、攻め込まれる。

ここから2次攻撃にも晒されて、最後は宇佐美が狭いところをドリブル突破で左サイドからペナルティエリア内深いところをえぐり、シュートを放つ。

このシュートはGK三浦龍が弾くが、ボールはゴール目の前のいた小野瀬の足下へ。松本のマークもズレていたのでビックチャンスになるが、三浦龍と松本がギリギリまで寄せてプレッシャーをかけたことで、小野瀬のシュートミスを誘い急死に一生を得る。

前半はスコアレスで終了。

後半立ち上がりのビッグチャンス

後半は両チーム交代なしでスタート。

58分に磐田にビッグチャンスが訪れる。後方でパス交換する中で、ガンバの中盤の選手たちの前向きの守備をかいくぐり、遠藤、杉本、山田、鈴木が前に勢いを持って攻める。

左サイドを遠藤が抜けてきて、中央の山田を経由して右サイドの鈴木へ。ゴール前ニアに杉本が入って三浦弦を引っ張り、その裏にフリーで入ってきた遠藤に鈴木がグラウンダーで合わせる。

遠藤のシュートはミスとなって大きく枠を外れる。今日ここまでで最も磐田の得点の可能性が高い崩しだったので、悔しいところ。

59分にガンバは小野瀬と食野とパトリックがIN
磐田は森岡OUTで大井健太郎がIN。

64分に山田大記を下げて大津祐樹が入る。引き分けでは降格が決まってしまう磐田としては徐々にプレッシャーのかかる時間帯に入ってくる。打開策は早めに打っていきたい。

先制点はガンバ

しかし、状況を打開したのはガンバだった。攻め込んだ磐田のボールを奪われ、カウンターを受けそうになった場面を押し下げたものの、そこから逆サイドまで運ばれ、中央に折り返されバイタル付近で受けた食野が大井を抜き切らずにシュート。

大井の股下を抜けたシュートはそこまで強いものではなかったが、タイミングと意外性で三浦も逆をつかれてしまいゴールイン。

欲しかった先制点を奪われた。最終節に望みをつなぐには2点が必要となる。

大津も含めて前に勢いを持って攻め込む磐田。勝たなければならない状況を全員が理解してプレイする。

71分、ダワンを下げて齊藤未月が入る。

72分に厳しいガンバの追加点。右サイドから宇佐美が上げたボールを一度は大井がクリアするが、齊藤に頭で繋がれ、それをパトリックがダイレクトオーバーヘッド。ボールは三浦龍の手をかすめて決まってしまう。

なかなか練習でも決めるのは難しいようなシュートが入ってしまうのが勝負の世界での残酷さか。

74分、磐田はスクランブル体制。山本義、松本、ジャーメインを下げて、松原后、金子翔太、古川陽介が入る。

磐田の総攻撃

ここからは攻める磐田と守るガンバの構図になり、大井も上がっていく場面も増えてくる。やはり焦りもあってパスミスも出てくるし、奪われた後のカウンターも受けやすくなるが、なりふり構っていられない。

今シーズンこういった状況下でも何度も得点を取ってきた磐田だが、ガンバもバランス良く守っており、なかなか波状攻撃というよりはシュートまで持って行ききれないパターンが多い。

90分に中盤のファン・アラーノを下げて、DFクォン・ギョンウォンを入れて守備を厚くする。

93分の左サイド古川が起点となって、金子と杉本を経由して右サイドの鈴木まで運びゴール前に折り返し。松原、杉本、大井が飛び込むが東口がかき出す。こぼれたボールを金子翔太がシュートを打つが東口の正面でキャッチされてしまう。

このまま試合終了。

善戦はしたが個の力の差が勝負を分けた

最終節を待たずにJ2降格が決まってしまった。今日の試合は両チーム全体的には互角の展開を演じたものの、フィニッシュに持ち込む力の差が勝負を分けた。

ガンバはパトリック、宇佐美、食野など個人でシュートに持ち込むことができる選手が今日もその選手たちが積極的にチャレンジしたことが得点に繋がった。

磐田はそこまでの個の力で打開するタイプの選手がいないため、グループ戦術で崩すしかない中で今日もそういったチャレンジは出来ていたが、得点を奪うには至らなかった。

来季はJ2に挑むことが決まったので、ここから切り替えてまたJ1のステージに戻ること、そして戻るだけではなく上位に上がっていくことを目指して、次の試合からまたリスタートしたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました