【マッチレビュー】J1第27節 (延期分)横浜F・マリノスvsジュビロ磐田 

サッカー
【横浜F・マリノス×ジュビロ磐田|ハイライト】明治安田生命J1リーグ 第27節 | 2022シーズン|Jリーグ

スコア

1-0
得点者  古川陽介

順位:18位
勝ち点:28(6勝10分け15敗)
得失点差:-23(総得点:29、総失点:52)

出場メンバー(採点)

GK:三浦龍騎(6.5)
DF:森岡陸(6.5)、伊藤槙人(6.0)、
       山本義道(6.0)
ボランチ:山本康裕(5.5)、上原力也(5.5)
WB:鈴木雄斗(6.5)、松本昌也(6.0)
OH:金子翔太(5.5)、山田大記(5.5)
CF:杉本健勇(6.0)

交代出場:
ジャーメイン良(5.5)、遠藤保仁(5.5)、
大津祐樹(5.5)、古川陽介(7.0)、松原后(6.0)

フォーメーション

前節からの変更は最終ラインで大井健太郎に代わって森岡陸がスタメンとなった点のみ。マリノスは速さのある選手が多く、スピードの面では森岡の方が分があるという判断だろう。

マリノスは中3日の連戦を考慮したか、数人の主力をベンチスタートさせている。今節、マリノスは勝った上で他会場の川崎vs京都で川崎が敗れれば優勝が決まる。そのため、もし得点が取れない状況が続けば後半に主力を投入してくるだろう。

磐田は失点を防ぐことに加えて、前半で体力を削られないようゲームをコントロールする必要もある。

3-4-2-1の磐田と4-2-1-3のF・マリノスとで試合に入った両チーム。フォーメーション上のポイントはサイドの人数。WBの1枚である磐田に対して、SBとWGの2枚のマリノスがお互いどうマーキングするかが試合を左右しそう。

マリノスのゲーム支配

磐田は前節同様、攻撃時にはサイドチェンジを使いながら全体を押し上げて攻める。

マリノスは長いボールよりはショートパス主体で、ボールを細かく出し入れしながら、前進してくる。

磐田はコンパクトな守備陣形でじっくり守ることで、マリノスに自由を与えないが、その分かなり全体が低い位置まで下がるため、ボールを奪った後になかなか押し上げきれず、攻め上がる前にボールを奪い返されることが多く、守備の時間が長い前半となる。

磐田は奪った後になんとか時間を作って、押し上げて長めのボールからセカンドボールを回収しての攻撃が狙いになりそう。
時間を作る役割は下がってきて受ける杉本、長めのボールは対角の大外で鈴木雄斗、松本昌也がターゲットになり、そのサポート及びセカンド回収で山田と金子が構える。山田、金子に入るとボランチも含めて周囲の選手が近い距離でサポートする。

マリノスはスペースがあると縦に早い攻撃が脅威になるので、怖いのは磐田が攻め込んだ時に危険な奪われ方になった時。

奪われ方が悪い時は金子が全速力で戻るなどここの部分の意識はできていた。

不測の交代

36分に山田が下がり、ジャーメインが入る。かなり早い時間帯での交代なので、山田に負傷があったか。

山田がセレッソ戦で長期離脱から復帰後、狭いスペースでボールを受けて、効果的にチームの攻撃の起点になれていた選手なので、負傷だとすると痛い。

ハーフタイムで上原から遠藤保仁に選手交代。山田が下がったことで、攻撃の起点として役割を期待したい。

後半はマリノスのラッシュでスタート

しかし、後半立ち上がりはマリノスが前半以上に磐田を押し込む展開。前半と異なり、時に長いボールや崩し切る前にクロスなど攻撃に変化を付けてきたことで、磐田は守備の的を絞りにくくなる。

かなり守備で押し込まれているため、奪った後の押し上げも更に難しくなっている印象。

62分に杉本の閃きが起点となり、磐田が久々のマイボール保持。最終的にはジャーメインのシュートを打つ。やっとマリノスのラッシュから脱出することができた。

押し込まれてしまうとどんなチームでも打開するのは簡単ではないので、こういった展開はなるべく避けたい。

63分、マリノスは西村とセアラを下げて、アンデルソン・ロペスとマルコス・ジュニオールが入る。

ジャーメインのシュート以降、少し磐田が押し上げて、後半の序盤ほど押し込まれる展開からは抜け出す。しかし、マリノスのプレスは早く、磐田はボールを失わないためのプレイチョイスが増え、追い詰められてのボールロストが続く。

70分にマリノスは水沼を下げて、エウベルがIN。磐田は杉本を下げて、大津祐樹が入る。

依然としてマリノスの攻勢が続くが、まれに訪れるチャンスでジャーメインや大津の粘りで縦にボールを運んで攻撃に繋がる場面が増えてくる。

両チーム勝負の終盤

77分、永戸と渡辺が下がり、喜田拓也と角田涼太郎が入る。マリノスも優勝をかけての試合が続いているため、連戦の中で温存してきた主力を投入してくる。

79分、磐田も森岡陸と金子翔太を下げて、古川陽介と松原后が入る。松本が右WBに移り、鈴木雄斗が右CBに入る。左WBに松原、左シャドーに古川が入る。

ここまで、ギリギリのところを踏み留まってスコアレスを守っているので、磐田もワンチャンスをモノにすれば可能性はあるという状況まで持ち込んだ。

85分、賭けに勝ったのは磐田。攻め込まれた状況からパスカットしてボールを奪った鈴木雄斗が前線の古川へパス。左サイドを駆け上がる松原に繋ぎ、大津と古川がゴール前に。松原はゴールエリア中央に入ってきた古川にグラウンダーのパス。古川のトラップが後ろ向きになってしまったが、振り向きながらシュート。エドゥアルドの足に当たってイレギュラーする。高丘もさすがに反応しきれず、ボールはゴールに吸い込まれる。

古川、松原が守備で走らされる前の体力が十分な状況で攻撃のスペースを得られたのも幸運だった。また、古川のトラップが後ろになったことで、マリノスの守備陣が戻って構える形になり、古川のシュートリフレクションが発生した。

残り時間は5分とロスタイム。前節は鹿島相手に逃げ切り失敗しているので、前回の宿題をクリアできるか。

94分、古川が左サイド1人縦に持ち出して、高い位置でスローインを取る。チームを救う素晴らしいプレイ。

このまま前でボールをキープして試合終了。

首位相手に奇跡の勝利

今節で優勝の可能性もあった首位相手に奇跡の勝利。今日の両チームの出来を見ると10回やって7〜8回はマリノスが勝つだろうという試合展開だった。

振り返って、修正しないといけない部分は多々あるが、ここにくるまで勝ち星には恵まれなかったものの柏戦やC大阪戦、鹿島戦で複数得点で上位相手でもドローに持ち込めていた最近の試合で少しずつ回復できた自信が今日の勝利に繋がったのだろう。

ここから磐田は残留争いのライバルとの3連戦。今日の勝ち点3で残留に向けての挑戦権を力強く握って臨むことができた。

順位表

  • 14位  京都    勝ち点 34 得失点差 -8
  • 15位  福岡    勝ち点 34 得失点差 -10
  • 16位  G大阪  勝ち点 33 得失点差 -13
  • 17位  清水    勝ち点 32 得失点差 -8
  • 18位  磐田    勝ち点 28 得失点差 -23

今後の対戦予定

  • 10/22  第31節  清水vs磐田 (延期分)
  • 10/29  第33節  G大阪vs磐田
  • 11/5    最終節   磐田vs京都

最下位であることには変わりないため、1番条件としては厳しいが、直接対決が残っているのは大きい。

奇跡の残留を達成してほしい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました