【マッチレビュー】J1第25節 ジュビロ磐田vs浦和レッズ 

サッカー
【ジュビロ磐田×浦和レッズ|ハイライト】明治安田生命J1リーグ 第25節 | 2022シーズン|Jリーグ

スコア

0-6
得点者  –

順位:18位
勝ち点:22(5勝7分け13敗)
得失点差:-19(総得点:23、総失点:42)

出場メンバー(採点)

GK:梶川裕嗣(3.5)
DF:小川大貴(3.5)、伊藤槙人(4)、鈴木雄斗(3)
ボランチ:山本康裕(3)、遠藤保仁(4.5)
WB:吉長真優(3.5)、松原后(4)
OH:大森晃太郎(4)
CF:ファビゴン(4)、金子翔太(4.5)

交代出場:
大津祐樹(4.5)、グラッサ(5)、上原力也(5)、
松本昌也(5)、ジャーメイン良(4.5)

フォーメーション

前節で負傷交代したグラッサと森岡陸がスタメンから外れていて、湘南戦より前のメンバー構成に近い並びになった。

いきなりの失点

試合は開始4分で動く。鈴木雄斗が上がってきて人数をかけて崩しにかかっている時に、鈴木の横パスをカットされてのそままゴール前まで運ばれる。浦和の左サイドからアタッキングサードに入られ、逆サイドに待ち構えていたモーベルグに繋がれ、彼の得意の角度でのシュートを沈められる。

浦和相手にもビビらずに自分たちでボールを動かして攻め込んだ時に不用意なボールの奪われ方がそのまま失点につながってしまった。

小川大貴はここ数試合、最終ラインに入るようになったが、ずっとSBやWBをやってた選手なので、CBとして独力での守備の駆け引きはまだそこまで慣れていないだろう。横ズレを修正しながらフリーのモーベルグに対処するのは簡単ではなかった。

開始から金子とファビゴンが2トップ気味になり、ロングボールが入る場合は金子がファビゴンを追い越して最前線に入り、ボランチも押し上げてセカンドボールを拾いに行っていた。

ミスからの2失点

しかし、13分に2失点目。最終ラインでのパス交換。鈴木雄斗が中央の伊藤へパスするがこれが中途半端に浮いていてかつ球威も強めで伊藤が処理しにくいボールになり、案の定トラップし少し流れてしまう。松尾がそれを逃さずに奪い取り、そのままペナルティーエリアに侵入。マイナスの折り返しを小泉が合わせてゴールに沈める。

磐田はビルドアップ時に苦しくなるとバックパスを多用するが、今日の浦和はそのバックパス時にプレスをかけることを狙いとしているようだった。

台風の影響で試合前に雨がかなり降ったため、ピッチコンディションからパスやトラップのミスが出る可能性が普段より高いと踏んでの戦略か。

普段ドリブルやパスの判断のよい鈴木雄斗が2失点に絡むのは意外。また遠藤でさえバックパスをパスカットされるシーンもあり、大森もドリブルしにくそうにも見てとれ、ピッチコンディションの影響はあるように見える。

26分は逆に磐田がショートカウンターをしかける。浦和が最終ラインでパス交換しているところを大森が2番のトラップを狙ってボールを奪い、ファビゴン→金子と繋ぐ。金子の左右を大森とファビゴンが上がることで、浦和の守備陣を広げて、最後は金子がシュート。枠には飛ばなかったが、ピッチコンディションは同条件なので、トラップやパスでのミスが出る可能性は浦和にもあるので、それをいかにつけるか。

浦和はビルドアップ時に岩尾がアンカー気味にポジションを取り、伊藤敦樹も上がって前線にパスコースを複数作る。岩尾を自由にさせるといい形で前線にパスを供給されてしまうので、チェックしたいがそこを封じても両SBが下がってパスの受け手になる。

磐田は守備時は5-3-2で守るので、岩尾と両方SBをケアしにくい。今日は4-4-2で守るとよかったかもしれない。

止まらない失点

38分さらに失点。モーベルグが右サイドからしかけておそらくクロスを狙ったであろうボールがそのままゴールに吸い込まれる。人数的にも磐田守備陣の方が多い中で、モーベルグにしかけのスペースを与えてしまったのが残念。帰陣して一度数的優位を作れたことで安心してしまったか、磐田守備陣の足が止まってしまった印象。モーベルグへパスが繋がる前のバイタルエリアでの浦和のパス交換にもっと激しくチェックしたかった。

後半開始時に両チーム選手交代。
浦和は大畑、モーベルグ、松尾がOUTして江坂任、ユンカー、明本考浩がIN。
磐田は吉長OUTで大津祐樹IN。

後半、磐田は4-1-3-2にしたか伊藤槙人と小川大貴のCB、右SBに鈴木雄斗、左SBに松原后、アンカーに山本康裕、トップ下3枚に右から金子、遠藤、大森、2トップにファビゴンと大津。

この並びの方が、岩尾と両SBへのチェックがしやすいし、何より点を取らないといけないので前に人数をかけた並びになった。

後半の序盤は布陣変更の効果が出る

序盤これが効果を発揮して、高い位置でボールを奪えるシーンが増えていく。また、前がかりのポジション取りなので、奪った後も前線に人がいるのでそのまま攻撃に人数がかけられる。

一方、前がかりなフォーメーションのデメリットとして、ボールの失い方が悪いと後方に広大なスペースがあるのでロングカウンターを受けてしまう。江坂とユンカーは2人でもカウンターを完結できるので注意。

実際に何度かカウンターを受けてシュートを浴びるが梶川のファインセーブで追加点は許さず。

自分たちでボールを保持して攻め込めるが前節の終盤のようにサイドからボールを何度も入れるが浦和が最後のところでクリアする。

自分たちが流れをつかんでいる時間帯に点を取れればという試合が何度もあるが、そこで取れないためにこの順位にいる磐田。凌いだ浦和に4点目を奪われる。

明本が小泉とのパス交換で左サイド深くまで侵入。ファーへのクロスを伊藤敦樹がダイレクトで合わせてゴール。ここも磐田の守備陣の人数が足らないわけではないが、ボールホルダーに寄せれず、ゴール前にフリーの選手を作ってしまう。

折れてしまった心

4失点目の時点で心が折れてしまったか守備で人がいてもボールに寄せれない。

66分、さらに小泉に4失点目を受ける。ここもボールに寄せきれないまま、伊藤敦樹に右サイドを抉られてクロス。小泉が胸トラップからのシュートを沈める。小泉に1番近くにいた鈴木雄斗がシュートブロックをしようとポジションを下げてしまったことで、小泉に胸トラップする余裕を与えてしまった。

69分、松原、大森、遠藤を下げてグラッサ、上原力也、松本昌也を投入。浦和もショルツと酒井を下げて、馬渡和彰と安居海渡を投入。

グラッサがCBに入り、小川大貴が左SBに入る。グラッサは前節でのケガが大きなものでなくてよこった。

この時間帯になると両チーム間伸びしてきてスペースはあるが磐田は効果的に使うことはできず。逆に浦和は江坂が磐田の最終ラインと中盤のスペースに下りてボールを受けて展開させる。

77分にファビゴンを下げてジャーメイン良を投入。

残酷なまでの浦和の攻撃

79分に6点目を取られる。高い位置まで磐田がボールを運ぶが奪われた後、浦和はまたも江坂が少し下りてきてスペースでボールを受ける。パスを出すふりをしながらうまく反転して前を向くとすでにユンカーが前線に走り出して、伊藤槙人との追いかけっこになっている。ユンカーの走り方も自分のシュートのためのスペースを作る大外を回るような走り方をしていて上手い。江坂はその意図を理解してユンカーの作ったスペースにパス。伊藤は運悪くパスに反応したタイミングで足を滑らせてしまい、ユンカーは梶川と完全に1対1に。ユンカーは確実にこのチャンスを決める。

80分、松本がペナルティエリア内右よりに飛び出してボールを受けて、そのまま右サイド抉って中に折り返す。ボールを受けた金子がシュートするがブロックされる。その後、ボール拾った松本のマイナスのパスを大津がシュートするが西川のセーブに合いコーナーキックになる。

このコーナーキックの流れでゴール前に入れたボールは浦和のクリアに合うがフリーの上原が拾ってダイレクトシュートするもここはポストを叩く。

この後、85分今度はジャーメインが抜け出してゴール右寄りからファーへのシュート。ここはモーベルグのように決められず西川のセーブに合う。

この他にも惜しいチャンスは複数あるがゴールを決められない磐田。

このままスコア動かず試合終了。

ダメージの残る敗戦

6失点は今季最多。
何人かの選手は気持ちが切れてしまったようで、守備の時の粘りが出ないことで守備が芋づる式に瓦解している印象。

なかなか勝てない時期に早い時間帯に失点してしまうとどうしても気持ちが切れてしまいやすいが、そこを引き締めてプレーを続けないといけない。

序盤の失点でもそれが1点や2点で抑えておけば、後半で追いつく可能性は充分にあるので気持ちを切らさずにチャンスを待てないと残留は厳しい。といってもそこで気持ちを切らさないのがとても難しいのだが。

湘南戦の粘りを思い出して次節に向かってほしい。

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