【マッチレビュー】J1第18節 川崎フロンターレvsジュビロ磐田 

サッカー

スコア

1-1
得点者  伊藤槙人

順位:14位
勝ち点:19(4勝7分け7敗)
得失点差:-5(総得点:22、総失点:27)

出場メンバー(採点)

GK:三浦龍騎(6)
DF:山本義道(5.5)、伊藤槙人(6.5)
       リカルド・グラッサ(6)
WB:吉長真優(5.5)、松本昌也(5.5)
ボランチ:鹿沼直生(5.5)、遠藤保仁(6)
2シャドー:上原力也(5.5)、大森晃太郎(5.5)
CF:杉本健勇(6)

交代出場:
山本康裕(5.5)、ジャーメイン良(6)、小川大貴(5.5)、金子翔太(6)、大井健太郎(-)

フォーメーション

前節のスタメンから1人変更。ファビゴンがコンディション不良でベンチ外となり、代わって杉本健勇がスタメン復帰。

ファビゴンのスタメンが固まりつつある状況なので、杉本は正念場になりそう。

前半は川崎のサッカーに圧倒される

序盤は磐田も低い位置からショートパスを繋ぐ場面が多く見られた。ファビゴンがいる場合は前線に五分五分もしくはスペースへのロングボールを送り、ファビゴンのパワーとスピードで起点を作るのが1つのやり方だが、今日は杉本の1トップなので、足下で繋いでいく選択を取っていたか。

川崎が人数をかけて攻め込んできた場合は最終ライン5枚とその前は4枚を並べてこの2ラインをコンパクトにして守備陣形で守る。ボールを奪えたら、杉本が左右のサイド側も含めてスペースに流れてロングボールを引き出して起点作りをする。

5-4のブロックを作れている時は川崎もそう簡単には攻め込んでこれないが、そうでない場合はサイドに開いた選手に預けて外に引っ張ったり、プレスをかけにくい狭いスペースにポジション取りされ、そこから1タッチ、2タッチでの展開を使われたり、守備が崩されて後手後手になる。

流れを変えるワンプレー

危険なシーンを何度か作られるが、DF陣や三浦のビックプレーで失点は防ぐ。28分過ぎから、深い位置まで押し込まれ続ける状況からは抜け出す。

これはその前の22分に家長と大島のパス交換を遠藤、大森で追い込んでボールを奪った後、杉本に繋いで上原、吉長と繋いで前に運んだシーンで流れが変わる。吉長のところでボールを奪い返されたが、この時、川崎陣内の半分くらいまで前に運びかつ全体で押し上げできていたことで、川崎の選手も全体的に下がり、奪い返された後のチャナティップの小林悠への縦パスをオフサイドにかけられた。

このワンプレーでそれまで完全に押し込まれていた流れを一旦切ることができたので、サッカーでは1ついいプレイをできれば流れを変えられるという実例のシーン。防戦一方の時もあきらめずに流れを変えるチャンスを待ちましょうですね。

しかしながら、32分に谷口からのサイド裏へのボールを山根がダイレクトで合わせてゴール。ここまでよく耐えていたが、ついに均衡崩れる。

前半はこのまま試合終了。

後半は前線からプレスをかける

後半は両チーム選手交代なしで開始。

磐田は守備時の形を5-3-2に変更し、大森が杉本の近くに残るような守り方に変える。杉本と大森で川崎のCBにもチェックをかけるようになる。

これにより攻め込まれることもあるがプレスをかけつつ相手ゴール近くまで運べる回数も増えてくる。ただし、シュート数はそこまで増えず。

59分に川崎は遠野大弥からマルシーニョに交代。磐田は63分に杉本、鹿沼を下げて山本康裕とジャーメイン良を投入。

川崎のパスが前半ほどバスバス繋がる回数もやや減ってくる。

磐田が前線からプレスをかけ始めたこともあるが、川崎のサッカーは複数の選手が細かくポジションを変えてパスを繋げていくサッカー。うまくいけば相手は的を絞るのがとても難しいものの、やってる選手たちも体力や集中力を使い、選手によっては疲労が出てきた部分もあるだろう。

70分に川崎は脇坂、チャナティップから瀬古樹と塚川孝輝が入る。同時に磐田は大森と吉長を下げて小川大貴と金子翔太が入る。

多少、前半より全体が間延びして、金子がプレイするスペースや遠藤のパス選択の時間が得られて、何度かゴール付近まで運び、ボールをゴール前送るシーンが増える。あと一歩ボールが合わず、シュートまで行けないが可能性を感じさせるところまではきている。

81分に山根と小林に変えて、レアンドロ・ダミアンとジョアン・シミッチがIN。

伊藤槙人の起死回生の同点弾

85分、磐田の粘りが実る。コーナーキックをニアで伊藤槙人が頭で合わせて、超高難易度のヘディングループシュートを決めて見せる。狙ってできるヘッドではない、スーパープレイがチームを救う。

ここまで、劣勢が続くなか1失点のまま粘っていたチーム全体でもぎ取った同点弾。

今年のジュビロはこういうあきらめない姿勢が勝ち点に繋がることが多い。苦戦が続いているのは間違いないが、チームがこのような姿勢を継続できているのが、希望の光。

磐田は上原を下げて大井健太郎を投入。前線にジャーメインのスピードと大井の高さを揃えて、勝ちに行く。

しかし、大井が入ってからゴール前に放り込むようなシーンは作れず、勝ち越しゴールは奪えずに試合終了。

強豪川崎に対して価値ある勝ち点1

川崎という相手と先に先行された試合展開を考えると勝ち点1でも非常に価値がある試合。

決して、相手を圧倒するような試合が出来たわけではないが、今シーズン残留を目指すチームとしては強豪相手にも一矢報いることができるという自信がまずは得られたと考えられる。

順位的には17位の清水が勝ち点17と2差しかないのと湘南に勝ち点で並ばれたので、まだまだ余談を許さない。しかし、一方では福岡に勝ち点で並び、勝ち点2ポイント上の21が10位の浦和なので、勝てば大きく順位も上がる。

勝つか負けるかで順位が大きく変わる混戦模様なので、あきらめず上位に食らいついていきたい。

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