【マッチレビュー】J1第16節 ジュビロ磐田vs横浜Fマリノス 

サッカー

ミッドウィーク開催だった前節の神戸戦は観戦出来なかったので、2試合ぶりのリーグ戦となりました。神戸戦はスコアレスドローだったので、最下位相手のチームに負けなかったものの勝てなかったのは厳しい結果。

リーグ中断前にいい結果を出したい今節だが、相手は首位争い中のマリノスなので、難しい試合になるだろう。

スコア

0-2  
得点者  

順位:15位
勝ち点:15(3勝6分け7敗)
得失点差:-7(総得点:18、総失点:25)

出場メンバー(採点)

GK:三浦龍騎(5.5)
DF:山本義道(5)、伊藤槙人(4.5)
       リカルド・グラッサ(5.5)
WB:鈴木雄斗(5)、松本昌也(6)
ボランチ:鹿沼直生(5)、遠藤保仁(4.5)
2シャドー:上原力也(5)、大森晃太郎(4)
CF:杉本健勇(4)

交代出場:
ファビアン・ゴンザレス(6)、大津祐樹(5.5)、
吉長真優(4.5)、金子翔太(4.5)、ドゥドゥ(-)

フォーメーション

前半は耐える時間が続く

マリノスは4-2-1-3で3トップの両WGがサイドに大きく開く。磐田守備陣形を広げようとする。基本は磐田の鈴木と松本の両WBがマークするので、5バック気味の状態になり、押し込まれやすくなってしまう。仲川、水沼共にスピードがあるのでマークをしっかりつかないと置き去りにされてしまう。

また、マリノスの2センターがボールを持つと大森、上原の2シャドーがマリノスのSBへのパスコースを切る。大森、上原はあまり外にマークについてしまうと中盤の遠藤、鹿沼が孤立してしまうので中寄りにポジション取りつつ、SBをケアしないといけない。

セアラが伊藤にチェック→伊藤は山本にパス→セアラは伊藤へのパスコースを切りながら山本にチェックに行く。

磐田がボールを奪った後、マリノスは3トップがCBにチェックに行く、松本、鈴木の両WBには松原、永戸のSBがマーク。鹿沼と遠藤の両ボランチは西村と藤田か渡辺がマークにつく。セアラがパスコースを一本切りながらCBにチェックに行くので、磐田のCBは落ち着いてプレー選択ができない上に近くの味方は全員マークされているので、不確実なロングボールを蹴らされてマリノスに回収される。

三浦龍騎へのパスで逃げても付近にパスを出せる味方がいないことは変わらず、セアラが三浦にもチェックに行くのでやはりロングボールを蹴って回収される。

13分にゴールネットを揺らされるがオフサイドで生命拾いする。攻撃にかかった時に仲川、水沼の両WGのケアを失敗するとこうなるという形のカウンターを受けたのでラッキーだった。

マリノスの2CBに対してチェックに行くのは杉本だが、2CBのボールキープが厳しくなるとGKの高丘がかなり高い位置まで出てきて、助けにくるので安定してボールキープできる。

杉本が岩田のパスコースを切りながら角田にチェックに
行っても高丘がパスを受けにきてサポートする。

33分が前半の磐田の1番のチャンスシーン。バイタル付近で西村が裏抜けを狙うセアラに縦パスをつけたところを、グラッサがパスカットしてそのまま入れ替わってボールを持ち出す。杉本に預けててグラッサはそのまま前線に走る。杉本は右サイドの鈴木に展開。最終ラインと駆け引きしていた上原がオフサイドにならないタイミングで鈴木が縦パス。右サイド深い位置まで持ち上がった上原は帰陣が間に合った唯一のDF岩田も釣り出し、ゴール前フリーのグラッサへクロス。

グラッサにわずかに合わずに流れてしまいシュートシーンまで持っていけなかったが、分厚く攻めるマリノスのパスカットがビッグチャンスになることがわかったシーン。

しかし、このシーン以外はほぼチャンスを作れず、シュート0本で前半を折り返す。無失点で守り切ったものの、狙い通りに抑えたというよりは、みんなの頑張りで守り切ったように見える。この日は夏日で気温も高かったので、走らされたことで後半の体力の消耗が心配。

後半はフォーメーション変更

後半は選手交代なしで開始。磐田はフォーメーションを変えずに臨んだが、ボールを持った時の動きが変わり、五分の試合ができるようになる。

最終ラインのボール保持時に松本と山本義がSBになり、4バック変更。大森が左サイドハーフ、鈴木が右サイドハーフ。上原が1.5列目気味になり、中盤と杉本をサポートする。4-4-1-1のような形に変更。

右サイドは山本義がSB化してことで、ボールの預け所になり、縦の鈴木や角度をつけて中盤の選手へのパスコースも得られる。と、同時に中央が伊藤とグラッサの2人になることで、マリノスの高丘のように三浦のサポートを受けやすくなり、最終ラインからパスを繋いである程度ゴールに近い位置までボールを運べるようになる。

しかし、54分に先制点を奪われてしまう。右サイド高い位置に松原に侵入されてクロスを送られる。中央にセアラと仲川がいたが山本義しか対応できる位置におらず、セアラと競った山本の後ろにボールが流れ、フリーの仲川に。仲川に落ち着いて決められる。

右サイド側に磐田の選手が寄ってしまったので、逆サイドが手薄になっていた。人数かけていた分いい形でクロスを上げさせたくなかった。

さらに62分にセアラのヘッドを決められる。ここは崩された訳ではないので、ここまで綺麗に決められると仲川のクロス精度とセアラのヘディング技術を褒めるしかないかもしれない。仲川の右足のクロスを切りに行くと縦へのドリブルを許す恐れもあり、対面した山本義も判断は難しかっただろう。

反撃のカードを次々と切る

2失点目の直後、63分に磐田は3枚替え。杉本、山本義に代えてファビゴン、大津、吉長を投入。鈴木が右SBになり、右サイドハーフには吉長が入る。上原がボランチに下りて、ファビゴンの1トップに1.5列目を大津が務める。

この前線のセットはぐいぐい前にボールチェイスする。2点ビハインドなので、リスクがあっても前に行くしかない。

70分に大森に代えて金子翔太を投入。そのまま左サイドハーフに入る。

以降は比較的オープンな展開になり、両チームのゴール前まで行ったり来たりとなる。全体もやや間伸びしたので、ファビゴンや大津、金子、吉長の個人能力が発揮できるスペースは得られるようになる。マリノスの守備を崩し切れないもののシュートシーンはなんとか作れるようになる。

82分に遠藤に代えて、ドゥドゥがIN。

89分ファビゴンのパワフルなドリブルがマリノスDFを切り裂く。ファビゴンは岩田に掴まれながらも粘ってゴール前まで行くがDFの際どいコンタクトで阻まれる。

ゴール前でファビゴンが倒されたシーンよりも、その前の岩田に抑えられていたシーンの方が明らかに掴まれていたので、ここはファウルだったように思たが。

まぁ、そのあと91分にグラッサの際どい守備があったがそこもノーファウルだったので、イーブンか。

このまま0-2で試合終了。

厳しい中断期間入り

前半は守備に重点を置いて、後半勝負の予定だったのかもしれないが、攻められるようになった後半の早い時間に失点してしまったのが残念。

また、後半の反撃の場面ではファビゴンや大津など個人能力に頼ったパターンが多かったので、チーム戦術で打開できない現状も課題は多い。

日本代表の活動期間に入ってJリーグは中断になるので、ここまで出た課題を整理して再開を迎えたい。

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