【マッチレビュー】J1第10節 ジュビロ磐田vs名古屋グランパス

サッカー

スコア

2-1  勝ち
得点者  大津祐樹(2)

順位:10位
勝ち点:11(2勝5分け3敗)
得失点差:-2(総得点:13、総失点:15)

出場メンバー(採点)

GK:アレクセイ・コシェレフ(6)
DF:山本義道(6)、伊藤槙人(6.5)、リカルド・グラッサ(6)
WB:鈴木雄斗(6.5)、小川大貴(6)
ボランチ:上原力也(6.5)、遠藤保仁(6.5)
2シャドー:松本昌也(6)、大森晃太郎(6)
CF:杉本健勇(6)

交代出場:
大井健太郎(-)、ジャーメイン良(6)、大津祐樹(7.5)、ファビアン・ゴンザレス(6.5)

フォーメーション

前節からの変更点はコシェレフがスタメンに入り、右CBに大井に変わって山本義道が入る。

GKは三浦のコンディションを考慮しての判断か。また山本に関しては、名古屋のマテウスや相馬などのスピードタイプのアタッカーに大井を当てられると相性的に悪いことを考えての変更だろう。

前半は名古屋に支配される

8分に松本がいきなり際どいシュートを放つ。コシェレフが精度高く、距離も長いキックができるので、今日は何度も杉本が競り合ってボール落とすシーンが見れた。そのうちの一本で松本のボールをスクリーンしながらのトラップで相手をいなしてシュートまで持ち込んだことで生まれたチャンスだった。

今日で9試合目の杉本も徐々に周りとの連携が合い出したようでいい傾向。

前半は名古屋の前からのプレスのレベルが高く、磐田はボールを奪っても早いプレスに落ち着いてボールを繋げられずにすぐにボールを奪い返されてしまう。

一方の磐田もプレスの連動性は高いが前から追い込む形ではなく、構えて引っ掛けるような守備だったので、名古屋は最終ラインでボールを落ち着けてチャンスのタイミングで縦にボールを入れることで前進できていた。

名古屋はマテウスが非常にマークを外してボールを受ける動きがうまく、かなり多くの起点を作っていた。磐田は彼の動きを抑えきれなかったのが前半押し込まれた要因の一つ。

グラッサの好守とミス

33分に名古屋の右サイド高い位置で森下がボールを受ける。小川がスライディングでブロックに入るが、切り返しでかわされ、森下にかなり余裕を持たれてしまう。ここで、グラッサが釣り出されずに我慢して、ゴール前のスペースを消していたことで、森下は一か八かのクロスを入れることになり、失点を防ぐ。ここはグラッサの好判断。

しかしながら、43分に失点。グラッサがフリーになっていた稲垣をマークしようと外にポジション取ったことで森下の大外からの走り込みに合わせるパスコースが空いてしまった。コシェレフ、伊藤、グラッサが寄せたが森下に先に触られた時点で万事休すだった。

伊藤はコシェレフとグラッサが寄せたのは見えていたと思うので、我慢して中央のスペースを消すポジション取りの方がよかったかもしれない。

グラッサはここまで多数のピンチの芽を摘んでいたがわずかなポジショニングミスが凶となった。幻の先制ゴールもあり、今日は彼は少しついてなかった。

後半はファビゴン投入して反撃

後半、山本義道を下げてファビゴン投入。鈴木雄斗が3バックの右に入り、松本が右のWBに、杉本がシャドーに、ファビゴンがワントップに入る。

2トップ気味になり、ファビゴンと杉本の動きで名古屋の最終ラインが揺さぶられるようになる。トップ下は上原が飛び出したり、杉本が下りるなどして、前線と中盤の繋がりは維持している。

ファビゴンはまだプレーイングタイムがトータルでも短く、周囲との連携はまだ出来上がっているとは言い難いが、前へ前へという圧力はやはり名古屋DFも手を焼いていた。

52分遠藤のFKをファビゴンが頭で合わせて決定的なチャンスを作るがランゲラックのセーブされる。

ファビゴンと杉本の2トップが3バックへプレスをかけるので、それまでよりも名古屋の最終ラインで落ち着いてボールを持ちにくくなり、結果的に前へいい形で繋がりにくくなる。後半はかなり磐田がボール保持する時間が増える。

両チーム交代カードを切る

69分マテウスが縦に持ち出してボールキープ。時間を使って全体を押し上げてから、採取ラインに戻す。勝っているがボールを支配されてるチームとしてはこのプレーはほんとに気が利いている。

70分に杉本を下げて大津祐樹投入。76分に大森を下げてジャーメイン良投入。なんとか攻撃の糸口を見つけようとカードを切る。

名古屋も77分に柿谷とレオ・シルバを下げて吉田豊と金崎夢生が入る。この時間にこの2人が入ってくるって名古屋の選手層はバケモノか!?

83分コーナーキックに大津がヘッド。ポストのカバーに入っていた仙頭とポストの間というスーパーなコースに入って起死回生の同点ゴール。

前節はファビゴン、今節は大津と毎試合ヒーローが変わるのはチームとしての士気も上がる。

逆転の大津祐樹

さらに84分に左サイドからのサイドチェンジを鈴木雄斗が落として大津に繋ぐ。ここで完全に相手DFにシュートコースは消されていたが、ワンタッチでボールをずらして打ったシュートが相手DFに当たって、ゴール右上隅に、逆転ゴールが決まる。

シュート前のワンタッチでボールの位置をずらしたことでシュートコースは作れなかったが、リフレクションでゴールに繋がる僅かな状況の変化を作った。

大津のゴールは2つともスーパーなゴール。

90分に松本昌也から大井健太郎への交代。右WBに鈴木が戻り、右CBに大井が入り、クロージングにかかる。

不屈のジュビロ磐田

前節とは逆で前半は相手にいい形で折り返され、後半は自分たちのゲームに持ち込めた。本当にここ数年の磐田の粘り強い闘いができているのが、苦しい試合でも勝ち点獲得に繋がっている。

降格してしまった頃の磐田は苦しい試合展開になると集中が切れてしまい、チームとしても気持ちがバラバラになってしまい同点・逆転に持ち込めないことが多かったが、こういった点の変化がチーム全体としていい状態に進んでいるのがわかる。

まだまだJ1のチーム相手に圧倒される時間帯も少なくないが、そんな中でも粘り強い闘いで少しずつ勝ち点を重ねられているので、ここからも踏ん張りと飛躍を期待したい。

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